最近はなるべく似顔絵の描き方などについても書くようにしてます。
映画タイトルは『 』内。続いて演じた人名。( )内が役名。
*後は似顔絵の解説。たまに映画の感想も。
(俳優、役者、タレント、有名人、無名人など人名すべて敬称略)
3/23『新兵隊やくざ 火線』松山照夫(河村)
*ギョロリとした目がインパクトな役者さんだが、
今作ではそーゆーシーンはないので、そうは描けず。
しかし松山さんに見えるのは、配置が当っているから目の。
似せるためにはパーツの「配置と形(とサイズ)」が肝心なわけだが
どちらかと言われれば「配置」の方が重要です。
映画:大映の兵隊やくざシリーズは尻切れで終わってしまったせいか、
主演勝新太郎自らの会社で制作し東宝で配給した最終作。
その意気や良しなのですが、内容は、、、。
3/24『第50回高校野球選手権大会 青春』監督と選手(役名なし)
*複数の人物を1枚に描く時、用紙に入りきらないと当然困る。
下書きをする似顔絵なら問題ないが、下書きをしないで描く場合は
最後に描き入れる人物がとんでもなく小さくなってしまう大事故がある。
それを防ぐには、人物の顔下半分の輪郭と顔の中までを描くが頭は描かない、
のを複数人数分描いていって、最後に頭を描く。(文で書いても分かりにくいか)
上の人の顎が下の人の頭の上に乗っかってるような絵になる場合もあるが、
写真ではなく絵、肖像画でなく似顔絵なので、そんなに気にはならない。
その描き方にしても、一番大事なのは最初に描く人物を用紙のどこにどの大きさで
描き始めるか、が全てとなるので最初の人物の線を入れる時は慎重に。
映画:高校野球ドキュメンタリー映画。テレ朝の激闘甲子園みたいなもんなのですが、
見事に市川崑映画になってます。崑ファンは見よう。
3/25『おたずね者キッド・ブルー/逃亡!列車強盗』デニス・ホッパー(キッド)
*「これのどこがデニス・ホッパーだよ!」と聞こえてきそうな絵ですが、
老練のアブナイ怪優時代でもなく、有名になったイージー・ライダーの髭マッチョでもなく、
デビュー間もない美少年時代でもないデニス・ホッパーを見たことはありますでしょうか。
そんな貴重な時期のデニスさんを敢えて描きました。
ポイントは、もうアブナイ感じが入ってるデニスさんですので瞳孔をずらして焦点を合わなくさせてる。
更に瞳孔の円を環状させてなく線を繋げてない印象化してある点。
映画:「アメリカンニューシネマなナイーブ主人公もの西部劇」と思って拝見したら、
ラスト近くでコメディーなのかコレと気付く。邦題で臭いと思わなければならなかったが、
時々ありますよね洋画で、コメディーなのか見始めは気付かないのって。
3/26『ル・アーブルの靴みがき』カティ・オウティネン(アルレッティ)
*似顔絵はモデルから何を『感じたか』が重要。
感じてないものを描くのは、単純作業でしかなく描いてて面白くもない。
そんなんで描かれた絵が面白いわけがない。
『感じて』ください。
映画:単館お洒落ロードショーってな感じね、と思って見たが
まあそれであってると思う。
3/28『大奥絵巻』荒木道子(妙心)
*犬顔おばさん。犬顔と指す要因の一つには口元がある。
口と鼻の距離があり膨らみもある。且つ人中が目立つ口元だとそう見える。
犬顔だと『感じた』ことを『考えて』分析してみるわけ。
そうすると自ずと何をどう描けばいいのか分かるようになる。
映画:大奥ものはモロに女性客狙いの作りが鼻につくのだが、
今作は山下耕作演出によりストレスなく観られるものになっていた。
3/29『追想』ロミー・シュナイダー(クララ)
*まあ似ちゃあいますがそれだけ。面白くない。
毎作毎作目を見張るような記号化や印象化が出来るわけではない。
だったら線が綺麗だとかの付加価値を入れるべきなのですが...。
映画:邦題からだと文芸作か大人の恋愛モノと思ってしまいますが、
実はハード&バイオレンス映画。なぜこのタイトル?映画自体が追想で
構成されてるから。それがまた見事なのです。
3/30『サンダーボルト』ジェリー・ルイス(グディ)
*これも似ちゃあいますが、な出来なのだがロミーさんのに比べればマシ。
目と眉辺りが記号化と印象化がちょっとされているから。あと体。
ちっちゃーく描かれているから愛嬌が出る。テクニックとも言えない極々
簡単で当たり前なことなのですが。
映画:観てて後味の悪いクライムロードムービー。
今週の一枚

プロ似顔絵師ポリスケの『にがおえやさん』